2022年11月25日

法楽寺わらく読書会で森信三先生の修身教授録&全一学ノートを輪読@大阪市

https://wadentou.com

316314595_5742379292467582_6727970557909473712_n.jpg


11月24日の第93回『法楽寺わらく読書会』は、法楽寺くすのき文庫にて行いました。『修身教授録』の第2部・第16講『良寛戒語』を4名で輪読し、感想を共有しました。
良寛というと、大抵の人がすぐ童心ということを考えて、子どもたちと一緒に、ひねもすスミレをつんで遊ぶ姿を思い出すようです。
ところが幸いにも、修行期の良寛の心構えが、いかにきびしく、かつ細やかだったかということを窺うべき、一つの手掛かりがあるのです。
それは、「良寛禅師戒語」と呼ばれるものです。
戒語
一 ことばの多き
   ︙
一 人のもの言いきらぬ中に物言う
一 能く心得ぬ事を人に教うる
一 自まん話
一 子どもをたらす
一 親切らしく物言う
一 あの人に言うてよきことをこの人に言う
一 人に物くれぬ先に何々やろうと言う
   ︙
一 はなであしらう      以上
どうです諸君!! まったく驚きいる外ないでしょう。
つまり終日子供らと遊び暮らすには、先ずこの程度の修行をして、徹底的な人間のあく抜きをしてからでないと、本当にはできないことです。
どうぞ諸君たち一人びとりが、よく噛みしめて味わって戴きたいものです。
このような森信三先生の言葉に対して、
「主催している寺子屋で、子どもたちと接しているが、知らぬ間にあくが出ていると感じる。文化的な事業も、よく反省して行いたいものだと思う」
「ついつい陥りがちなことを、子どもたちに分かりやすく説明されている、良寛の気配りを感じた。テニスや写真も、実際に体験して始めて分かることがあるものだ」
「何事も、成長段階を観察することの大切さに共感する。自宅の庭の山茶花の花も、長期間観察することで、意外な特徴が見えてきた」
などといった意見が出されていました。
また、互いの感想に対する意見交換では、
「『親せつらしく物言う』などは、一見戒めるべき欠点のようでも、実は個性として尊重すべきものがあるのではないか」
「人間の短所は、ある面からは長所とも言える」
「『あの人に言うてよきことをこの人に言う』などは、和顔愛語と仏典にあるように、やさしい言葉で相手に接する施しを行うことと考えれば、良きこととも考えられる」
などの意見が交わされました。
続いて、全一学ノート[章『人倫的自覚と実践』のうち、「倫理と経済」「家族倫理と社会倫理」のミニ輪読会を行いました。
我われ人間は、贅沢を慎むことが大切であり、自らの生活を身分よりやや控え目にし、内輪な生活をすることが望ましい。
そしてそれによって、
(1)自己の経済生活の安定を確保すると共に、
(2)さらにそれによって得られた余剰の幾分かを他のために供するとしたら、
かかる生活態度こそは、ささやかながらも人間の理想といえようか。
政治の領域におけるその正常化への要請は、その希求のなかった時代はないと言える。
そのためには国民の一人一人が、自らなしうる政治的啓発のために、自己に与えれたあらゆる機会を生かしつつ、隠忍もって一つ一つ小石を積みゆく他ないであろう。
次回開催は、以下の通りです。
316689314_5742379115800933_1610591122121358739_n.jpg


●日時:令和4年12月23日(金)13:00〜15:00

●場所:法楽寺くすのき文庫(予定)

●内容:「修身教授録」第2部・第17講「質問」輪読会  
 「森信三先生全一学ノート(新版)」ミニ輪読会

●参加費:1.000円

※初めてご参加頂く方は、準備がございますので、前日までに下記にお名前、ご連絡先をお知らせ下さい。
《ご予約・お問合せ》
メール:mai@wadentou.com
пF090−4975−4000(後藤)
※ただし、コロナ感染状況に応じて、オンライン開催します。


                 記:高嶋宣雄


#森信三先生の終身教授録を輪読する法楽寺わらく読書会
posted by 有美 at 17:36| Comment(0) | 和イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: